除草剤(ラウンドアップ、グリホサート)の犬猫への影響
歩に行った後に犬がお腹をこわした場合や外に出る猫が体調が悪くなった時に「除草剤が原因ではないですか?」と問われることがあります。 除草剤が残留した原料で作られるペットフードの犬猫への影響を心配する人もいるかと思います。 除草剤で最も使われているのはラウンドアップという商品で成分はグリホサートです。 犬猫に対する除草剤(ウランドアップ、グリホサート)の影響についてまとめます。 Contents [hide] グリホサートの安全性 販売会社のHPでは ラウンドアップ(グリホサート)に関する裁判 国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer, IARC)による発がん性の指摘 IARCの分類についての問題点 食品安全委員会の調査 90日間亜急性毒性試験(イヌ) 1 年間慢性毒性試験(イヌ) 食品安全委員会の結論 市販の除草剤のグリホサート含有量 結論 プレハーベスト、ポストハーベストによるグリホサート残留の危険性 小麦製品のグリホサート残留 ペットフードのグリホサート含有基準 グリホサートの悪評が広まる原因となった論文 グリホサートの安全性 販売会社のHPでは Q.ペットがいる庭に散布したいのですが? A. 人と同様に散布当日は、散布した場所にペットが入らないように注意してください。 Q. 散布後、いつ子供やペットが入っても大丈夫ですか? A.ラウンドアップマックスロードの散布当日は、縄囲いや札を立てるなど配慮し、使用区域に立ち入らないように注意してください。 Q.使い続けて、土を悪くすることはないですか? A. ラウンドアップマックスロードの有効成分グリホサートは土に吸着しやすく、吸着すると除草剤としての効果を失います。 ラウンドアップマックスロードHP よくある質問 散布した翌日以降は犬猫に除草剤の影響は無いと読めます。また土に吸着されると効果を失うとのことです。 ラウンドアップ(グリホサート)に関する裁判 「アメリカの農薬会社・モンサント(2018年にドイツの製薬会社・バイエルが買収)の主力除草剤・ラウンドアップ(有効成分はグリホサート)が原因でガンを発症した」と、カリフォルニア州の夫婦が賠償を求めた裁判で、州裁判所の陪審は同社に対して日本円に換算して約2200億円の支払いを命ずる評決をくだした。農薬会社では「ラウンドアップの安全性は証明されている」と主張し、控訴している。 https://news.yahoo.co.jp/byline/satotatsuo/20191024-00148027/ アメリカでの裁判ですので、いろいろな事情があります。 国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer, IARC)による発がん性の指摘 IARCによりグリホサートはグループ2A (ヒトに対しておそらく発がん性がある)に分類されました。 しかし、分類は、人に対する発がん性があるかどうかの「根拠の強さ」を示すものです。物質の発がん性の強さや暴露量に基づくリスクの大きさを示すものではありません(1)。 IARCの分類についての問題点 IARCの分類のグループ1(ヒトに対する発癌性が認められる)には次のようなものがあります。 …